内閣府の「国民生活に関する世論調査」平成25年6月調査のデータが公表されました。
これは、「現在の生活に対する満足度」「充実感を感じる時」などについて聞いたもので、全体の数字はテレビなどで紹介されていますが、属性によってバラツキがあり、見ていくと面白いです。
まず、全体の満足度、「あなたは,全体として,現在の生活にどの程度満足していますか」という質問の結果は下記です。
「満足している」10.3%、「まあ満足している」60.7%
「やや不満だ」22.2%、「不満だ」5.3%
「どちらともいえない」1.1%、「わからない」0.3%
「71%の人が満足」と、テレビで取り上げられていますが、「満足」より「まあ満足」が多いですね。
男女では、
男性「満足」9.0%、「まあ満足」59.4%
女性「満足」11.4%、「まあ満足」61.7%
と、若干、女性のほうが満足度が高いです。
年齢別でもっとも満足度が高いのが、20~24歳。
男性「満足」21.2%、「まあ満足」59.3%
女性「満足」20.7%、「まあ満足」60.4%
男女いずれも、80%以上が満足しています。
年齢別でもっとも満足度が低いのが、45~49歳。
男性「満足」7.5%、「まあ満足」50%
女性「満足」6.4%、「まあ満足」61.4%
男性は60%を切っていますね。
年齢別の満足度は、20代が一番高く、30代がそれよりも下がって、40~50代が底で、60代、70歳以上と上がっています。
職業では、雇用者で「管理職」「専門・技術職」の満足度が高く、80%を超えています。
満足度が低いのは自営業主で62.4%ですが、なかでも「生産・輸送・建設・労務職」は60%を切っています。
生活の程度別(自分で判断)では、「上」「中の上」だと思っている人は、満足度が高いです。
上「満足」60%、「まあ満足」35%
中の上「満足」26.3%、「まあ満足」65.6%
と、90%以上が満足しています。
逆に、「中の下」「下」だと思っている人は、満足度が低いです。
中の下「満足」3.3%、「まあ満足」43.9%
下「満足」2.1%、「まあ満足」21.8%
と、かなり低い数値になっています。
では、満足度の高い人(「満足」「まあ満足」を選んだ人)は、何に充実感を感じているのかというと、これは、属性によって中身が変わります。
20代がもっとも充実感を感じるのは「友人や知人と会合,雑談している時」57.9%、「趣味やスポーツに熱中している時」55.9%です。
これに対し、管理職がもっとも充実感を感じるのは「仕事にうちこんでいる時」56.8%、「家族団らんの時」53.7%、専門・技術職がもっとも充実感を感じるのは「家族団らんの時」55.6%、「ゆったりと休養している時」52.3%です。
別の質問に「あなたは,収入と自由時間について,自由時間をもっと増やしたいと思いますか,それとも,収入をもっと増やしたいと思いますか」というのがありますが、20代は「収入」が59.4%で「自由時間」が33.6%。
管理職は、「自由時間」が48.6%で、「収入」が37.1%、専門・技術職は、「自由時間」が50.8%で、「収入」が38.9%でした。
まとめると、満足度の高い20代は、友人や知人との時間、趣味・スポーツに充実感を感じていて、もっと収入を増やしたいと思っている。
管理職は、仕事に打ち込んだり、家族との時間に充実感を感じていて、自由時間を増やしたい。
専門・技術職は、家族との時間や休養に充実感を感じていて、自由時間を増やしたいと思っているようです。