ハッピーに過ごすヒント 第18回 行き先?

 
1209_2私は以前、経営コンサルティング会社で働いていたのですが、「企業経営で成功するために大切なこと」として、この会社のみならず、他の会社でもよく言われていることがありました。
これは、コンサルタントのみならず、うまくいっている経営者はほぼ皆、言っていました。

それは何かと言うと、「経営者が『自分の会社をどんな企業にしたいか』というビジョンが明確」「トップが何をしたいかわかっている」ということです。

えっ、そんなの当然だろう、と思うかもしれませんが、そうでもありません。

10年後の自社の姿、5年後、3年後、いや1年後でもいいので、自社の理想の姿をイメージできているかどうか?

「このご時世なので、何とも言えない」「今、なんとかやっていくだけでも大変なのに、イメージなんかできない」という経営者も少なくありません。

さらに、「企業経営で成功するためには、大きなビジョンをもつこと」というのも、よく言われます。

けれども、「うまくいってないのに、理想とか大きなビジョンとか言われても困る」と言う経営者もいます。

しかし、会社の状況がどうであれ、やはり「行き先(ビジョン・理想・やりたいこと)が明確」で、それらが「難しいほどうまくいく」というのは、言えているのです。

そして、これは企業経営に限らず、個人の生き方にも似たようなことが言えます。

将来、5年後、3年後、1年後の自分の理想の姿が明確にイメージできていれば、人は意識を集中させている方向に自動的に進んでいくため、それに近づきます。

1209駅で、行き先を決めて、その電車に乗れば、そこに着くというようなものです。

さらに、高いレベルは難しいから、低いレベルでいい、と思った瞬間、そこに上限がフォーカスされます。
100点を目指せば、もしうまくいかなくても80点ぐらいはとれるけれども、60点でいいと思えば、40点になってしまうということです。

大きなビジョンを描く、すなわち、現在の自分にとって難しいことを目指す場合、気を引き締め、きちんと考え、戦略を練り、計画を立て、最大限の努力をする必要があり、かえってうまくいく場合が多いのです。

そして、「現状維持できれば、それでいい」「うまくいくとは思えない」と、守りに入り、トライしないことで、むしろ、成功の確率を低くしているのです。

行き先を決め、特急に乗れば、遠いところでも着くのに、行き先を決めず、駅をうろうろしても、どこにも着かないというようなものです。

あなたの行き先はどこですか?

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投稿者:

川嵜昌子

経営コンサルタント、コーチ、編集者。 東京で26年間、経営者向け雑誌の編集長、コンテンツ開発部門長、経営コンサルタント等として働く。5千人以上の経営者を取材・コンサルティングしている。2010年より長崎。 川嵜昌子のサイト