◆ガンジーの言葉
インド独立の父、ガンジーの言葉に「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」というのがあります。
この言葉は、「明日死ぬと思って」というだけでなく、「永遠に生きると思って」というのがセットになっているのが、重要だと思います。
前半の「明日死ぬと思って生きなさい」と言う人は多いです。
私も一時期、それを意識して過ごしたことがあります。
今に集中して、本当にやるべきことをやる、今を充実させるというのはいいのですが、長期的な視点で、じっくり考えたほうがいいこと、「教育は国家百年の計」のようなことは少々考えづらいなあと思いました。
「永遠に生きる」がプラスされると、直ちに出なくても徐々に出てくる健康や環境への影響を考えますし、本当にやるべき目的のために、焦らず、着々とやることを考えます。
だから、「明日死ぬ」と思って、今に集中しつつ、「永遠に生きる」と思って、未来のことも念頭に置くというのがいいのだろうと思います。
◆10分後-10カ月後-10年後
それを、日々の課題解決に取り入れたのが、「10-10-10(テンテンテン)人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!」(スージー・ウェルチ著/講談社)という本です。
「人生に迷ったら」と書いてありますが、大きな決断をしなければならないとき、10分後(現在)、10カ月後(予測できる将来のある時点)、10年後(未来のある時期)を考えて、決断しなさいというものです。
今も、ちょっと先も、将来も大事で、今のために将来を軽視したり、逆に、将来のために今を犠牲にするのもよくないと言っています。
言われてみればその通りですが、どうしても、「今」か「未来」かのどちらかに比重がかかりがちなので、「10(分後)-10(カ月後)-10(年後)」を意識するのはいいと思います。
余談:ちなみに、スージー・ウェルチは、ハーバード・ビジネス・レビューの元編集長で、ジャック・ウェルチ(元GEのCEOで「伝説の経営者」と呼ばれた人)の3番目の奥さんです。
この本(日本語版)の編集担当は、フリーの編集者、青木由美子さんで、この人の担当の本は、聞くと「ああ、知ってる」という、ベストセラーが多いです。