「やりたいことが見つからない」という人がいます。
仕事にやりがいを感じられない。そうかといって、休みに何かしようとも思わない。面倒くさい。
やらなければいけないことはたくさんあり、重い腰を上げて渋々やっている。
どこか満たされない毎日を送っている。
このままではいけないと思いつつも、何をしたいかわからない。考えても何も出てこない。
こういう場合、今日に至るまでに、知らず知らずのうちに、自分で自分の心を縛り、「自粛」するのが癖になっていることが考えられます。
下記のような「よくない循環」に陥ってしまっているのです。
何かをしたいなと感じたとき、「心を縛る鎖」のせいで、それをすることができない。
したいことをしないと、「(したいことが)できた!」という満足感や幸福感、自信も得られない。
何かやりたいことがあっても「どうせできないから」という気持ちになり、知らず知らずのうちに、心の中で、「やりたいことを思い浮かべてもムダ」だと思えてくる。
例えば、レストランで「何を食べたい?」と聞かれ、「カレー」と答えると「それはダメ」、「じゃあ、グラタン」「それもダメ」、「オムライス」「ダメ」、「ハンバーグ」「ダメ」……と「ダメ」が続いた結果、「で、何が食べたい?」「もう、いいよ」という状態です。
ここで、「ダメ」と言っているのは、自分であり、誰かが命令しているわけではないのですが、心理としては「自粛」です。
「自粛」というのは、周囲からの無言の圧力に対して、「行動を起こすのを控える」という、受け身的な対応です。
この「何を言っても、どうせダメなんでしょう」という気持ちが心に固定されると、何も言う気にならなくなる。
そうやって、やりたいことがわからなくなってきて、やりたいことがなくなり、「(したいことが)できた!」という満足感や幸福感、自信を得られる機会が失われていくという悪循環に陥ります。
「心を縛る鎖」は下記のようなものです。
・義務感
・決めつけ・思い込み
・あきらめ
・世間の目・他人の目
・他人の意見・反対
次回、詳しく説明します。